家具や物の固定 「室内の安全」を 確保しろ!!

自宅での被災を生き延びろ!!室内のリスクを減らす事が、防災で一番の重要事項なのです。

東京消防庁の調査で、2003年から2008年に起きた大きな地震における負傷者の3割から5割が、家具類の転倒・落下によるものだったと判明。
危険は屋内にも多く潜んでいます。大地震では、留めつけていない大きな家具類は転倒します。その重い家具が胸部などを圧迫すると息が出来ずに窒息する恐れがあったり、脚を挟まれれば動けません。長時間にわたり挟まれると命の危険もあるのです。食器棚の食器などが落下し散乱すると怪我に結びつき、その後の避難活動にも大きな影響が出ます。単身者の方はILDKなどスペースの都合上、リビングと寝室が同じという人も少なくないはず。家で地震が起こった際のシミュレーションを行い、事前に備えておきましょう。

サバイバルポイント

①部屋のレイアウトを確認しよう。
②家具を固定しよう。
③落下物を想定し、回避しよう。
④ガラスの割れを回避しよう。
⑤玄関までの“逃げ道”の導線を確保しよう。

か.家具や物の固定 リスクをへらせ。

自分のセンスで飾った「おしゃれな部屋」はなによりも居心地がよく、素敵ですね。
ですが、そのインテリアを“防災”の視点で見直してください。ちょっとの変更でおしゃれで安心な部屋にすることができるはず。

洋服ダンスはタンスだけでも60kgほどあります。無垢の木などでは100kg超えも。中身が入れば、その重さは150kgになる時も。自分の上に倒れてこないように準備しましょう。

部屋のレイアウトを確認しよう

か.家具や物の固定 リスクをへらせ。

家具・インテリアを固定しよう

「レイアウトは変えられない」そんな場合もありますね。大丈夫、そういう時は家具を固定すればいいのです。

クローゼットなどの比較的大きく背が高い家具は動かないだろうと思いますか?
いいえ、震度6や7の世界では、いとも簡単に倒れるのです。また、低い家具は移動します。大型テレビや冷蔵庫が飛んできたという体験談も沢山あるのです。冷蔵庫は家庭の中で一番重い電化製品です。
これが移動してぶつかったり、倒れられては、自分の力では抜け出せません。
低い家具や机などキャスターがついている家具なども、すごい勢いで移動して来ます。体にぶつかれば怪我のもとなのです。

か.家具や物の固定 リスクをへらせ。

落下物を想定し、回避しよう

留めていない全ての品物が飛ぶように落下すると考えてください。
食器棚などの扉が開いて、中の収納物が飛び出すおそれもあるのです。
落下物を想定し、落下を回避しましょう。

例えばキッチンでは、食器やおしゃれなホルダーにさしてある包丁、棚に置いてあるレンジ、ジューサーなどの家電、リビングでは棚の上に飾っている写真立て、重量のある本など。様々なものが飛び出し落下します。
落下物の破壊、割れ、散乱により床に障害物、自分を傷つける凶器となり避難に影響が出る場合もあります。

か.家具や物の固定 リスクをへらせ。

棚のガラス面には飛散防止のフィルムを貼ろう!

窓ガラスは、室内で一番大きな「壊れ物」です。震度7では割れて落ちることも。
また、棚の嵌めガラスや鏡など、ガラスが割れ飛散すると避難時にケガを負うリスクが高くなります。

混乱しがちな被災時、できれば安全かつスムーズに避難を行いたいもの。
事前に飛散防止のフィルムを貼っておくことでガラスの飛散を防ぐことができます。
また、窓ガラスは外に落ちる可能性も高いのです。高い場所からのガラス飛散は凶器となります。外の人のために、割れ防止をぜひ実施しましょう。

か.家具や物の固定 リスクをへらせ。

※厚いカーテンを引くことも飛散防止対策に。

玄関までの ”逃げ道”の導線を確保しよう

さあ逃げろ!!玄関までの安全は確保されていますか?

家屋の場合は、逃げ道は玄関、庭先、裏口と多数考えられます。
ですが、マンションの場合は、玄関とベランダの非常口の2カ所という場合が多いよう。
でもベランダ非常口は隣の方のベランダ使用状況により、機能しない場合も。
ですから玄関までの導線は、大事なのです。
自分の部屋から、玄関まで。大きな家具などはしっかり留めつける。
余計なものは置かないなどの配慮が必要です。

か.家具や物の固定 リスクをへらせ。
か.家具や物の固定 リスクをへらせ。

天井は揺れで落下する危険性が!!

日本建築学会
http://news-sv.aij.or.jp/tokubetsu/s21/

防災では部屋の家具や照明などの落下は意識できますが、天井は多くの人が意識しないのです。建物の耐震補強の基準となる[耐震基準]。天井はなんと耐震基準の枠の外「非構造部材」なのです。東日本大震災でも天井の落下による人的被害が多数報告されています。
日本建築学会の東日本大震災の天井被害調査では、震度5弱以上の揺れで天井落下が発生し始める場合があるとのこと。天井落下の被災場所は事務室、会議室、教室など。

中規模の事務室、会議室、教室などは、天井も注意が必要!!

特定天井 大規模なものは2013年に耐震基準化される。
吊り天井(直天井は特定天井に該当しない)天井の高さ:6m超 面積:200㎡超 質量:2kg/㎡超 人が日常利用する場所。

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